りぼんのふろく展『吉住渉 トークイベント』に行ってきました
2月よりスタートした、明治大学 米沢嘉博記念図書館での企画展「LOVE りぼん FUROKU 250万乙女集合!りぼんのふろく展」ですが、第2期が3月半ばから始まったので昨日再び御茶ノ水に行ってきました。
前回のトークイベントレポはこちら
4月1日のこの日は、ママレードボーイ等でお馴染みの吉住渉先生のトークショーがあったのです。またとない機会!トークイベントは16時からでしたが、整理券確保のため早めに行ってきました。
第2期で展示されていた付録原画
今回展示されていた付録の原画は、水沢めぐみ先生と吉住渉先生のもの(前回は池野恋先生、さくらももこ先生、柊あおい先生の原画でした)だったのですが、今回もほんっとーーーに感動してしまいました。
吉住渉先生の付録原画
まず、吉住渉先生の展示されていた原画は『ママレード・ファイル(92年10月号)』『光希ちゃん ラブリー・レターセット(93年11月号)』『ママレード・レターセット(93年5月号)』の3作。
もうね、原画綺麗すぎてもはや原画なのか補正されたデジタル絵じゃないのか?!って混乱するくらい綺麗でした。吉住渉先生の絵って線が綺麗っていう印象が昔からずっとあるんだけど、先生の漫画が清潔感ある絵って言われるのも、線が綺麗で塗りも綺麗で良い感じに柔らかい絶妙なバランスの絵だからなのかな〜?とか思ったり…。
一番おったまげたのが『ラブリー・レターセット』のギンガムチェック柄ね…!!
※展示されていた原画の付録を別館ブログにアップしました
SNSなど見ていると「ギンガムチェックがやばい」と行った方がつぶやいていたので、原画を見るのかなり楽しみだったのですが、本当にやばかったです。何であんな綺麗な線が描けるんだろう。デジタルで描いたような綺麗な線!でもアナログ!もうアナログで線が綺麗って一番最強な気がします。
封筒部分に使われたギンガムチェックのパターンだけじゃなく、光希ちゃんの洋服のギンガムチェックも綺麗で震えました。こ、こまけえええ
私も普段、カラーインクや水彩で描いているので自分の未熟さを痛感して大いに凹みました。比べるのがまあまず間違っているしおこがましいのですがね。もっと修行しなければ!という気持ちになりました。
続いて「ママレードレターセット」の原画。
これは私の好きな付録ベスト10に入るやつなので、原画を見ることができて本当に嬉しかった!
トークイベントでもこの付録について触れていたのですが、封筒や便箋の裏面に使われているオレンジの図案も先生が描いていたというのがビックリでした。デザイナーさんが描いたのかと思ってた!
もう1つは「ママレード・ファイル」の原画。
こちらもビックリしたことが。イラストだけじゃなく文字や模様の部分もぜーんぶ先生が描いていた…!!これも衝撃でした。
さっきも書いたけど、普通こういうのってデザイナーがやるやつじゃん…?!
トークイベントで、こういうレタリングをやるのも好きだったと先生が言っていました。なんていうか絵が上手いだけじゃなくセンスがすごすぎ〜〜
水沢めぐみ先生の付録原画
続いて水沢めぐみ先生。
水沢先生は『姫ちゃん プリティーバッグ(91年1月号)』『姫ちゃん思い出ハーモニーセット(91年3月号)』『りぼん新学期ダイアリー(91年4月号)』『姫ちゃん ブック型レター(92年11月号)』『姫ちゃんおひなさまBOX(92年3月号)』『姫ちゃん トイショップBOX(92年5月号)』『姫ちゃんメルヘンノート(93年5月号)』
以上の7作。
好きな付録のものが沢山!!「姫ちゃんおひなさまBOX」の絵がめちゃくちゃ細かくて、見入ってしまいました。キャラ以外の装飾品パーツの絵もすごく描き込んでありました。付録になると小さくてあんまり目がいかなかったけど、こんなに丁寧に作られていたんですね。
「メルヘンノート」も凄く大好きな付録なので、原画観れて幸せでした。これは原画より付録の方が発色がきれいな気がしました。特色のせているからなんだろうけど。
原画を見て、今持っている付録を大切にしようっていう思いがまた強くなってしまいました。
ていうか、付録の原画展やってほしい…!開催があったら3回はリピしたい。
りぼんの付録は、水沢先生・吉住先生・池野恋先生のお三方が特にセンスが素晴らし過ぎるというか、付録に落とし込む才能が天才的過ぎますよね!本当にすごい。
当時うーさんと言う方が1人で付録を担当していたらしく、この方の考えるアイデアもきっと素晴らしかったんだろうな〜。うーさんが付録に情熱を注いでいたとこの日のトークイベントで吉住先生が言っていました。
吉住渉先生のトークイベントレポ
3月に行われたりぼん編集長のトークイベントの時は、面白かった部分をひたすらメモしていたのですが、今回はメモはとらずに吉住渉先生に見入っていたので、覚えているとこだけかいつまんで感想書いておこうと思います。
整理券を持って開場の30分くらい前に会場である明治大学リバティータワー2Fに行ったのですが、既にたくさんの人!
注意事項に、会場前に並ばないようにと書いてあったのであんまり早く行くのはあれかなと思ったのですが、そういう意味ではなかったみたい。もうちょっと早めにくれば良かったかなぁとぐぎぎぎぎ〜と思いつつ、開場時間になり入場!
後ろの方になっちゃうかな〜と思ったら、ちょうど前の方に1席空いてるとこがあってそこに座る事ができました。ラッキー!!
大学の講義室?だったので、初めて入るのでドキドキ。机と机の感覚が狭くて落ち着かなくて更にドキドキ…!
250席程が定員だったみたいなのですが、満員!立ち見もたくさんでした。さすが吉住渉先生です。
そんなこんなで、司会のお二人と吉住渉先生が静かに入場し、たんたんとトークイベントがスタートしました。
まず、初めて見る吉住渉先生!何ていうかこう品があって朗らかで可愛さを兼ね備えた美人!という感じで、とにかくもうそのオーラから素敵な人だというのが解る感じでした。それでいて喋るとクールな感じで。吉住渉先生の内面とか全く知らないただのファンだけど、そういう素敵な人のオーラってあるじゃないですか?!
あ、なんかこの人絶対素敵な人だ…!っていうさ。
トークイベントの簡単なレポ箇条書き
☆付録をやりたくてりぼんに投稿していた。
☆りぼん付録展について:自分が読者だった時の付録もたくさん展示してあったので懐かしかった。
☆初担当の付録:88年5月号「カルテットゲーム」りぼんオールアイドルシール&ステッカーコレクション(帰ってから調べ直した)
先生はこの初付録の事はあんまり記憶にないらしい。
「ハンサムな彼女」の時のお守りの付録が初だと勘違いしていた。
お守りの付録なので、紙なのに効くのか?と思ったという話が面白かったwファンからしたら先生のイラストがついてるだけでパワー満タンです\(^o^)/
☆初担当のメイン付録:ハンサムな彼女の『サマータイム・レターパッド(89年7月号)』
このレターパッド、イラストの背景の地図も先生が描いたそうです。
司会の倉持さん「吉住先生は最初からガキ絵がうまかった。ガキ絵が上手く描けるかどうかが付録は重要だった』と言っていたのですが、確かに!!というくらいガキ絵のバランスが絶妙〜
※ガキ絵:付録用の頭身の低いキャラ絵
☆仕事・製作時間等について:月の半分は原稿をやって、残り半分でカラーページや付録の原稿をやっていた。
☆漫画家をやってると言っていなかった高校の友達に、『光希ちゃんミニレターセット(93年10月号)』のシールの小さい餃子の絵で「これ見てわかった」とバレたらしい。
☆付録のイラストについて:
吉住先生は女の子1人でポーズとってるグラビアみたいな絵が好きだったけど、担当うーさんはみんなでワイワイしてるワンシーンが好きで、そういうワイワイ系を描くのが苦手で苦労したらしい。
☆レポートパッド系は自分でもたくさん使っていた。
☆他の作家さんの付録について:水沢さんの付録がかわいいなと思っていた。
☆付録の依頼は半年前にくるので季節感がなくなる。
これ、すごく解る…!イラストの仕事していると季節感なくなるの本当あるあるですよね。
☆任されて嬉しかった付録:りぼん手帳は年に1度で1人でやるものだから嬉しかったとのこと。
☆紙モノ付録時代と物系付録の時代
うーさんという方(宇都宮さんという方らしい)が付録専任の担当さんで、相談しながら漫画家さん自ら提案したり考えて作っていたお話が興味深かったです。
水沢めぐみ先生と池野恋先生のトークイベントでも、考えるのが楽しかったと言っていたな〜
うーさん定年後、他の人が担当するようになり時代も変わって分担するようになってからは、漫画家さんが考えるのではなくデザイナーさんが考えたラフをみて、ソレに合わせて絵を描くようになったそうで、物系付録になってからこちらから提案する事が無くなり自由度が減ったんだとか。
自分で考えるのは大変だけど描きたいものが描けるので楽しかったと言っていました。
「ガキ絵の場合とれないポーズとかもあるから、デザイナーさんが指定してくるので無理なポーズとかあって大変だった」とも言っていたのですが、これも頭身低めイラスト描く人のあるあるな悩みですよね。
チャリとかは足が届きにくかったり、ヘルメットがやたら大きくなりすぎたり、頭の上の方に手が届かなかったり。笑
☆付録は、サンリオのカードとかも参考にしていたらしい。
漫画・作品の話
☆大学生の時に初投稿で新人漫画賞で佳作を受賞!親が教育ママだったから高校までは漫画かけなかったらしい。
☆同時期デビューの柊あおいさんは筆が早くて締め切りを守るしっかりした人だそうで、終わった後に手伝ってもらたこともあったとか。
☆カルテットゲーム連載時に会社との両立が難しくなって、会社をやめたそう。
☆ママレの設定は、寧ろりぼんだから書けたのかもと。(子どもだから細かい事気づかない)
これには確かに〜!と思いました。ママレの設定が「ん?!!!」ってなったのって大人になってからだもんな〜。
☆漫画やキャラの設定について:離婚とかしても仲良しっていうのが好きらしい。
☆ライバル作家さんについて:どの人もライバルという意識は特になく友達という言う感じで、水沢めぐみさんと矢沢あいさんは今でも良く会うそうです。
水沢さんと二人でスカイツリーのりぼん展に行ったらしい!そこでのお話も面白かった!!
☆ママレードボーイlittleに登場する六反田:彼はすごく描きやすい。
☆ウルトラマニアックの話で、ゴスロリを描くの好きだった。
☆りぼん展はカップルや夫婦で来る率が高いという話で、海外テキサスでのイベントの時に恋人と来たファンのかたに「彼が私の遊なの」と言われたという話がすごく笑いました。
☆タイトルは日本語でつけるのが苦手で横文字が多い
☆デジタルは覚えるのが面倒くさくて手塗りのままやっている
☆2ケツでケンコバさんがママレの曲を歌ったやつも、聴いたし知っている
☆最近はジャニーズWESTが好きで、桐山くんと中間くん推し。
☆実写版なら誰か?という話:ハンサムな彼女をやっていた時はファンレターとかでキムタクとミポリンが良いって意見が多かったらしい。
以上!なんやかんやで長くなってしまった。この記憶力、学生時代のテスト前にあればなー!?
イベント、行けるかギリギリまで分からなかったため今回は1人で行ったのですが、やっぱりこういった展示は友達と一緒に行ったほうが楽しいな〜と心底思いました。整理券を無事貰った後、新しく入れ替わった展示物を観たのですがまた忘れていた思い出や記憶が蘇り感動感激し、1人で悶絶…!友達と色々喋りたかったな〜!
あと今回メイン司会を担当された、京都国際マンガミュージアム 研究員の倉持佳代子さんですが、ご本人も吉住渉先生の大ファンだそうで今回の司会に立候補したそうです。
ファンが聞きたいだろうなっていう話を聞き出してくれたり、観覧者の質疑の時もうまくまとめてアシストしていたりで、こういう方が司会のイベントって楽しいから好きです!
絵を描いている人も来場者の中にたくさんいるだろうということで、画材について質問してくれたり。
こういったイベントは司会ってかなり重要だなって改めて思いました。
司会の人が分かっていなくてズレた質問ばかりしてイベントが台無しになる事って結構あると思うので。
楽しいイベントの企画・開催をありがとうございました。
是非、りぼん付録原画展を!!大規模でやってほしいな〜〜😭😭